-人生-EPISODE.4

ありのままを生きる難病患者

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私の難病人生は中学時代から始まりました。

毎日元気に外で遊ぶ、ごく一般的な少年でした。

そこから一転、原因不明の難病を患い、
20年間、未来に希望を持てない人生でした。

そんな私が人生を好転して
“自らの宿命の道”に気づき、

すこやかで愉しい人生を送るまでの
人生EPISODEです。

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人生初の大きな手術

好きなことを学べるって
本当にすばらしい!

大学では受けたい講義を選びます。

でも、
ちゃんと定められた単位をとらないと
進級できない仕組みになっています。

EPISODE.3でお伝えしたように
私は大学生活を楽しみすぎるあまり、

体がついてこられなく
なっていました…。

 

風邪をひいたことがきっかけで
炎症反応が急激に上がってしまい、

患っていた難病の悪化に
つながってしまったのです。

そこから長い入院生活が始まります。

内科的治療が限界と判断され
開腹手術をすることになったのです。

私の腸管は線維化して狭窄となり
食物が詰まるおそれがありました。

そのため、
狭窄部も含めて大腸の半分を
摘出する手術となりました。

 

出来ないことは出来ない

入院しているため、
大学の講義には出られません。

出席日数も足りず、
試験を受けられない私は
単位をもられませんでした。

なすすべもなく留年…。

なんだかバカらしくなって、
大学の講義のことはいったん忘れました。

 

入院生活は相変わらず退屈なので

私は、大学の専攻とはまったく違う
“色彩学”という分野の勉強を始めました。

その時から、
私の将来に対する気持ちは
少しづつ変わっていきました。

“社会で働くこと”に
大きな興味をもったのです。

「働くことで社会貢献したい!」

と強く思うようになりました。

 

とはいえ、
まずは大学を卒業することが先です。

退院した私は
卒業するために頑張りました。

それでも、
難病というハンディがあり、
どうしても体が追い付かない時もあります。

大事な講義を休むこともありました。

無理に頑張ることはできないけど
いまの自分に出来ることをやりました。

先生に何度も呼ばれ
説教されたこともありました。

でも先生、
出来ないことはできないんです…。

出席日数が足りないことが分かり、
私は大学卒業を半ばあきらめていました。

 

正直者こそ救われる

ところが、
そんな私に救いがおとずれます。

私のことを親身に思ってくださった
先生方が単位を認定するかの審議を
していただけたようなのです。

そして、
本来なら不合格だったはずの単位を
取得することができました。

まさに
“捨てる神あれば拾う神あり”です。

まわりから否定されることもあるけど

『正直に生きてみよう』と

出来ない自分を偽らず正直に生きることに
希望をもてました。

 

 

ご縁で拓ける人生の道

自分なりにしっかりやっているつもりでも
周りの評価はそれに伴うとは限りません。

ときには出来ない人とレッテルを貼られ
苦い思いをすることもあるでしょう。

でも、すべての人がそうとは限りません。

あなたのことをしっかり見てくれている
人は意外といるものです。

その人があなたの人生にとって
すごく大事な人であったりします。

それが“ご縁”というものです。

 

ご縁というものは本当に不思議なもので
人生すら変えてしまう可能性があります。

わたしがここまで来られたのも
数々のご縁があったからです。

偶然と思えたものも
3回も続けばそれは必然です。

私が提供しているサポートには、
ご縁のエッセンスも含めて
サポートを提供しています。

それは、
難病をかかえていると
環境に左右されてしまうことも多く、

自身をとりまく環境から見直す
必要性があるからです。

また、他人の力を借りることは
ご縁の範囲を広げることにつながります。

古来からヒトはそうやって
支え合って生きてきました。

 

難病患者の病気ではなく
“人生”を軸にしてサポートを提供する

「難病サポート事業」は

その人の人間性にも着目して
サポートしています。

難病は必ずしもすぐに治るものではなく、
長期的な視野でみていく必要があります。

治す過程で他人の手を借りながら
生きていく段階が必要なのです。

そのために
わたしのようなサポートをする者が

必要なときに利用できるだけでも
心の支えになると考えています。

 

半年以上の入院を経て、
なんとか卒業にこぎ着けられた私。

無事に社会にでられるのか?

人生山あれば谷あり、
闘病の道はまだまだ険しく続きます。

~EPISODE.5へ続く~

 

 


 

いかがでしたでしょうか?

難病を患う方に限らず、
病気にまつわる苦しいエピソードは
誰しもあると思います。

「そんな苦しい話はしたくない」
と思うかもしれません。

でも、
自分の内にしまっておくのではなく、
自分の外に出すからこそ

「あぁ、こういうことが自分に
 起こっていたんだ」

と、見えてくるものがあります。

ぜひ、ご縁があった際には
あなたのエピソードを聞かせてください。

最後まで読んでいただき
誠にありがとうございました!