闘病 STEP.5

難病患者に未来はないのか

難病のイメージは暗い

『難病』

という言葉を聞いて
どんな未来を想像しますか?

ほとんどの方は
暗い未来を想像するのでは
ないでしょうか。

それは
私も同じです。

難病という原因不明の病を
患ったとき、私の人生は
ガラッと一変しました。

ポジティブ思考で
明るい未来を夢見るも

病気が悪くなる現実との乖離で

「本当に明るい未来はあるのだろうか」

と心の底ではネガティブ思考を
抱くことも多々あったのです。

 

それでも、
闘病生活をポジティブにとらえ

未来を明るいイメージに
変えようと努めました。

学生時代に発症した私は
青春時代を病院のベッドで
過ごします。

友人に気をつかわれるのが嫌で
いつも気立てのよい笑顔で
接していました。

「難病さえなければみんなと
自由に遊ぶこともできるのに」

そんな、
自分の中に矛盾をかかえてしまう
日々をただ過ごすだけでした。

現実として、
難病を患ってしまうと
未来はないのでしょうか。

 

未来は誰にも分からない

あなたが想像する未来。

・一生治らないかもしれない
・症状が悪化するかもしれない
・働けなくなるかもしれない

難病患者であれば
誰もが想像する未来だと思います。

まず一つ大事なことは、
すべて「かもしれない」で
終わっていることです。

あくまで可能性の話なのです。

今の病状から判断して
あなたが未来を想像しているのです。

 

ところで、
あなたが難病を患う10年前に
今の現実を想像していましたか?

おそらく、
想像すらしていなかったと思います。

体が健康に近ければ近いほど、
難病を患う未来は想像しにくいでしょう。

それは、
人は現在の状態を起点にして
未来を想像しようとするからです。

未来と言うのは、
“現在から起こる確率の高い事象”
と捉えることができます。

でも実際のところ、
明日何が起こるかすら
誰にもわかりませんよね。

 

それでもこの世界には
予測する必要のないくらい
当たり前のものがあります。

“自然”そのものです。

 

太陽は朝に昇り、夕に沈む。

草花は咲き、やがて枯れる。

生物は生まれ、やがて死ぬ。

 

だれも疑うことなく、
ただ、繰り返しています。

 

未来はつねに頭の中にある

私たち人間もおなじ。

 

息を吸い、吐く。

食物を食べ、排泄する。

生まれ、死ぬ。

 

だれも疑うことなく、 
ただ、ただ、繰り返しています。

未来を考える必要のないくらい、
当たり前のことですね。

未来というものは
自然界には存在しません。

常に人の頭の中に存在しています。

どれだけ未来を想像しようとも、
起こることが“当たり前のように”
起こっているだけ。

つまり、未来というのは
“人間が想像できる範囲の空想”

ということになります。

 

 

未来は決められない

未来は決めることができない。

だからこそ、
抗えない、
どうすることもできない、
ただ立ち尽くすしかない、

そんな時もあります。

それでも、
あなたがどうしたいのか、
どう生きたいのか、

あなたが生きる未来の本質が
いまここにあります。

素直な気持ちで
あなたの人生を
見つめ直してみてください。

 


 

いかがでしたでしょうか?

明るい未来を夢みても、
いま何もしていない自分がここにいる。

周りで頑張っている人たちがいて、
私は何もできていない。

人は何もしていないと、

「人生が止まっている」

と感じてしまうものです。

次回、STEP.6は

難病患者は人生終わりなのか

をお伝えします。

今回のお話は以上です。

 

最後までお付き合いいただき
誠にありがとうございました!