難病患者は運が悪いのか?
難病というクジを引いた——その感覚から始めよう
「悪いことをしたからだ」
「運が悪かったんだ」
「なんて不幸なんだ」
――大きな病を前に、そう自分を責めてしまう瞬間があります。
私自身、若い頃は甘いお菓子やジャンクフードを常食にし、
同じ生活の友人は病気にならないのに、なぜ自分だけ?と呟いたことが何度もありました。
ここでお伝えしたいのは、
難病=“運が悪い”で終わらせなくていいという視点です。
運を「扱える部分」と「扱えない部分」に分け直すと、次の一歩が見えてきます。
運気には2種類ある(定義の再設計)
運気には
天から授かる“天運”と
自分で引き寄せる“地運”
の2種類があると言われています。
- 天運:天候・遺伝・時代背景など、個人の手が届かない変数。
占いで語られる“運勢の波”は、この象徴として理解できます。 - 地運:暮らし方・人間関係・仕事環境・習慣など、
自分と周囲の選択で動かせる領域。
私はこれを「人生を切り拓く力」と呼びます。
病を“運”で説明するなら――
地運(人の側の条件と選択)の変化が積み重なり、
天運(病が起こりやすい条件)と交わる地点で発症が表に出る、と捉えられます。
つまり、病=良し悪しの判定ではなく、
環境変化の“結果”として観る、という在り方です。
文明のスピードと「身体のタイムラグ」
『文明病』という言葉があります。
物質文明が急速に発達した結果、
人間の体の設計(進化のリズム)と生活環境の変化に“ズレ”が生じ、慢性の不調や病が増えるという見立てです(いわゆる進化医学の視点)。
加工食品・昼夜逆転・情報過多・運動不足・孤立や過密な人間関係――。
これは「運が悪い」ではなく、環境が速すぎるのです。
私たちの体は環境に左右され、環境に合わせて変化する。
ここに、地運を整える意味があります。
「運」を式にすると、何が増減できるか
運 = 条件 × 選択 × 偶然
偶然(天運)は制御しにくい。
でも、条件(環境・習慣)と選択(行動・関係の結び方)は、今日から微調整できます。
地運の5要素
- 睡眠の質:就寝起床の一貫性/就寝前60分の光と情報を弱める
- 血糖の安定:朝と夕の“抜かない”/甘味は食後に寄せる
- 人間関係の用量:会う頻度・時間・場所の刺激を1段調整(STEP.2–4の続き)
- 刺激の設計:音・光・匂い・温湿度・画面時間の1ミリ下げ
- 小さな行為の反復:深い吐息×3回/10分散歩/湯船10分――毎日の“底上げ”を作る
地運が整う=身体の回復余地が増える → 天運の“波”に振り回されにくくなる。

「気づくだけで変化が起きる」は本当か
天にお願いする前に、“地(自分と環境)”を見つめ直す。
これは神仏を否定する話ではありません。
まず、扱えるところから整えるという順番の提案です。
症状や出来事はしばしばサイン(気づきの合図)として現れます。
サインに名前をつけ、1ミリだけ調整する――それだけで、日々の波に「掴む場所」ができます。
今夜からの“1ミリ”ワーク(7日で検証)
- 一語で記す:今日のサイン(症状・感情・出会い)から受け取った一語を書く。
例)「眩しさ」「人混み」「温度」「優しさ」 - 1ミリ調整:明日、光を一段落とす/会う時間を20%短縮/画面を寝る前60分オフ/夕方に軽食のどれか一つだけ。
- 夜の締め:深い吐息×3回→よく働いた部位に「ありがとう」。
- 7日レビュー:症状・気分・行動の10点法で、平均が±2動いたら“効き”あり。
続ける/修正するを決める。
まとめと予告
- 難病を「運が悪い」で閉じず、
天運(扱えない)/地運(扱える)に分け直す。 - 文明のスピードと体のタイムラグが、
“不調の土壌”を作りやすい。だからこそ地運の5要素で底上げを。 - 気づき→1ミリ調整→検証を回すだけで、
天運の波に左右されにくい体勢ができる。
いかがでしたでしょうか?
今回お伝えした運気には
体のバイオリズムのような波があります。
運気の波によっても
人の状態は変化していきます。
この運気の波にのることで
人生がスムーズに流れていく
ことも可能なのです。
“運気の波”をスピリチュアルに寄りすぎず、
体と環境のリズム(バイオリズム)として読み替えます。
次回、STEP.6は
『運気の波から難病を捉える』
をテーマにお話しします。
最後まで読んでいただき
にありがとうございました!