-人生-EPISODE.8

難病への氣の持ち方

夫婦生活に失敗する難病患者

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私の難病人生は中学時代から始まりました。

毎日元気に外で遊ぶ、ごく一般的な少年でした。

そこから一転、原因不明の難病を患い、
20年間、未来に希望を持てない人生でした。

そんな私が人生を好転して
“自らの宿命の道”に気づき、

すこやかで愉しい人生を送るまでの
人生EPISODEです。

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すれ違いは些細なことから

EPISODE.7で
自身の特性を理解した結果、
妻との不和がなくなりました。

素直な自分でいられる
“自然体”な私がそこにいました。

「あぁ、これで悩む必要はないんだ」

と結婚生活に希望の光が
差し始めました。

結婚生活といえば、
“家事の分担”で喧嘩やもめごとの
原因になる話をよく耳にします。

ある日、
洗濯物の片づけ方という
些細なことで問題に発展します。

取り込まれた洗濯物がそのままに
なっていた時のやり取りです。

 

私「洗濯物が山積みだよ」

妻は時間が空いたときに
やる予定で置いていたようで、

妻「そうだね」

と答えてくれました。

私「じゃあたたんでおくね」

とこのときは特に問題なく
やり取りが完結したように見えました。

 

数時間後・・・

 

妻「あれ、たたんだ洗濯物
  置きっぱなしだけど・・・」

私「あぁ、たたんでそこに
  置いといたんだよ」

妻「・・・」

 

思惑は虚しくも空振り・・・

なんとなく妻の気配が
変わったのを感じました。

その後も不機嫌な雰囲気を
漂わせている妻に聞いてみました。

私「あれ、どうしたの?」

妻「・・・」

なぜだか答えてくれません。

私「何か悪いことしたっけ?」

妻「・・・」

その後も
しばらく妻から返事をもらえず、
私は困惑していました。

私「何か思うことがあるなら
  言ってくれないと分からない」

と何とか答えを引き出そうと
何度も声をかけました。

 

やっと妻が口を開いて
不機嫌だった原因を聞くと、

どうやら、
いつもは洗濯物をたたんだ流れで
片づけていたので、

たたまれた洗濯物がそのままに
なっていたことに違和感を
感じてしまったようでした。

価値観の不一致が招いた
ちょっとしたすれ違いです。

 

なぁんだ、
そういうことなら・・・

 

仕事で問題解決の経験を
いくつも重ねていた私は、
この手の解決には自信がありました。

私「よし、じゃあ
 ルールを決めよう!」

私「今まで曖昧だったもんね」

妻「・・・」

どうやら私はまた
やらかしたようです。

妻がまた黙り込んでしまいました。 

 

答えは出さなくてもいい

私は、価値観の不一致なら
二人が合う形を模索すればよい
と考えていました。

そんな私の考え方を
妻に精一杯伝えました。

それでも答えてくれませんでした。

その晩、
深夜1時を過ぎるまで
私たちは話し合いました。

結局のところ、
なぜ妻は黙り込んでしまったのか?

妻はただ、
嫌な気分になったのを共感して
欲しかっただけのようでした。

妻は洗濯物をたたんだら
その流れで元の場所に片づける、
というやり方をしていました。

私がその流れと違うやり方だったから
心の中で引っかかっただけなのです。

だから、
家事分担のルール決めなんて、
妻はまったく求めていませんでした。

 

私は目からうろこが落ちました。

 

何も問題解決していないはずなのに
何もかも解決して
しまいました。

起こる問題は
必ずしも解決する必要な
なかったのです。

 

 

病気は何を言っているのか

育ってきた環境が違えば性格も違う。

それを合わせようとすることは
両者もしくはどちらかの妥協によって
着地点を見つけようとします。

しかしその行為は、
自身の価値観を抑えて誰かの価値観に
合わせようとする
ことで
心の奥底に歪みを起こします。

価値観は共有するだけでいい。

ただお互いに認め合うことで、
すべてのことが上手くいくように
なりました。

起きている問題を解決し尽くせば
問題なんて起こらなくなる、

と問題解決に重きを置いてきた
私にとって、

この出来事をきっかけに人生に
大きな変化を生み出しました。

起こる問題は
必ずしも解決しなくてもよい。

私の“闘病”に対するとらえ方も、
妻との経験を通じて変わっていきました。

表面的な症状を抑えようとしても
根本的に治るわけではないことを知りました。

 

私が提供するサポート内では、
病が発生する出発点と考える部分から
まず実践を始めていきます。

「これで本当に病気が良くなるの?」

と思われる方がほとんどだと思います。

でも、
病気の根本的な原因は日常のなかの
ほんの少しのことの積み重ねで
起こっていると考えています。

だからこそ、
日常でいつでも実践できそうな
手法を採用しているんです。

言葉で説明するのは難しいですが、
本当にシンプルな方法です。

そして、
難病患者さん自身の特性や
価値観をとても大事にします。

 

難病患者の病気ではなく
“人生”を軸にしてサポートを提供する
「難病サポート」は

あなたの体質や価値観などから、
あなただけの“健康の型”を
組み立てていきます。

これは
私自身が現在も実践している方法で
自身の体にも不調和が生じにくいです。

難病に限らず
人生のさまざまなシーンにも
良い影響を及ぼすと考えています。

ご興味のある方は
中級編を受けてみてください。

 

妻と価値観を共有することができ、
順風満帆な夫婦生活が叶った私。

闘病への変化の行方は
果たしてどうなるのか。

人生山あれば谷あり、
闘病の道はまだまだ険しく続きます。

EPISODE.9へ続く~

 

 


 

いかがでしたでしょうか?

難病を患う方に限らず、
病気にまつわる苦しいエピソードは
誰しもあると思います。

「そんな苦しい話はしたくない」
と思うかもしれません。

でも、
自分の内にしまっておくのではなく、
自分の外に出すからこそ

「あぁ、こういうことが自分に
 起こっていたんだ」

と、見えてくるものがあります。

ぜひ、ご縁があった際には
あなたのエピソードを聞かせてください。

最後まで読んでいただき
誠にありがとうございました!