闘病 STEP.3

難病の苦痛は大事なサイン

治まらない痛み

難病と共に人生を過ごす中で
何よりも耐え難かったのは、
体に起こる痛みや苦しみでした。

私が難病を発症した頃は
膝や足の付け根に水が溜まり
そこを起点に激痛が走りました。

痛み止めもあまり効かず、

痛みで寝れなくて助けを呼ぶように
何度もナースコールを押したとき、

(わかったから我慢して!)

と言わんばかりの看護師さんの顔が
今でも思い浮かびます。

 

難病発症時や再発時は症状悪化により
痛み苦しみが出てきてしまい、
とてもツラい時期だと思います。

周りからどれだけ前向きな言葉を
かけられようとも、
痛み苦しみは消えることはありません。

「とにかくこの痛みととって欲しい!」

何度そう心の中で叫んだことでしょう。

それでも、
「悪いものを断ち切るために
 ポジティブ思考でいくんだ!」

と、マインドをととのえて
前向きに生きようとしました。

しかし、
痛みや苦しみの前に
人は立ち往生してしまうのです。

 

この永遠ともいえるループの中で
『じゃあ、どうしたらいいの!?』
と思いませんか?

今回は病気の苦痛に対して
本質的なアプローチを試みます。

 

痛みの中に本質がある

そもそも“痛み”というものは
何なのでしょう?

痛みというのは神経系の働きにより
引き起こされています。

痛覚があることで、
痛み=危険信号
という指示が出され、

私たちは危険を察知し、
生き延びることができます。

仮にこの信号がなければ、
あなたが怪我をしても気づくことなく
致命傷になってしまうでしょう。

痛みは、生き延びるための
大事な体の仕組みなんです。

痛みは“体からのメッセージ”とも
とらえることができます。

 

あなただけのメッセージ

例えば、
あなたが風邪をひいた時を
思い起こしてください。

発熱や咳、鼻水、頭痛など起こりますよね。

これらは全て、
体を健康な状態に戻すために
風邪を治そうとする働きです。

あなたの体に溜まっているものを
体外へ排出しようとしているのです。

風邪をひくときというのは、
疲れているとき、
暴飲暴食をしたとき、
無理をしたときが多くないですか?

そのようなとき、
体の中では何かが不足したり過剰に
なったりしているため、
体は正常な状態に戻そうと働くのです。

風邪は体からのメッセージなんです。

 

東洋医学の“五行論”では、

肝臓
心臓
脾臓

腎臓

の五臓で体のバランスを
とっているといわれています。

これらの臓器それぞれがサインを出し、
体が致命的なことにならないよう
つねに働いてくれているのです。

つまり、
あなたが痛み(=メッセージ)を無視して
今まで通りのことをしてしまうと・・・

痛みは治まらず、
さらに増大する可能性がある
のです。

そんな体からの大事なメッセージを
受け取ることが出来るのは、
他の誰でもなくあなただけ
なんです。

 

まず、あなたが感じた痛みを
観察してみることから始めましょう。

あなたが患っている難病に対する
アプローチのヒントを
得られるかもしれません。

「医者でもないのに
 わたしにヒントなんて・・・」

そんなことはありません。

あなた以上に
“あなた”という人を生きてきた人は
この世界に一人としていません。

 

 

一番の理解者はあなた自身

「誰も私のことをわかってくれない」

そう思うのはごく自然です。

あなた以上にあなたのことをわかる人は
いないからです。

だからこそ、
あなた自身があなたの体のことを
一番知っている必要があるのです。

 

あなたが感じる痛み、苦しみの中に
必ず病気の本質が存在しています。

そこから病気を克服する旅が始まります。

しかし、
我慢だけは禁物です。

あなたの心の内を
打ち明けられる相手がいることで
安心して難病克服に挑戦できるのです。

あなたの一番身近な存在は誰ですか?

その方との人間関係があなたの病状を
左右するといっても過言ではありません。

まずは
あなた自身の体が何を言っているのか
受け止めることから始めていきましょう。

 


 

いかがでしたでしょうか?

難病から始まる悩みは
本当に耐え難いものです。

「なんで私だけ・・・」

と思う方もおられるでしょう。

でも、
人にはそれぞれ大小の違いはあれど
誰でも少なからず悩みを抱えています。

悩みを抱えていると同時に
“不幸”も感じてしまうものです。

 

次回、STEP.4は

難病患者の人生は不幸なのか?

をテーマに伝えします。

今回のお話は以上です。

 

最後までお付き合いいただき
誠にありがとうございました!