医学・医療 STEP.6

難病への氣の持ち方

AI医療は難病患者を救うのか

AIが難病界を変えていく

AIを使った医療が発展しつつ
あるのをご存じでしょうか?

インターネットでも
AIを使った情報を見かける
ことが多くなりました。

今回は、
人間はAIを上手く使って
いるようにみえて、

実はAIに振り回されて
いるかもしれない、
という話をしていきます。

 

AIとは「人工知能」の略称です。

人間の言葉の理解や認識、
推論などの知的行動を
コンピュータに行わせる技術

のことをいいます。

科学技術の発展とともに
AIの性能も大きく向上していきました。

近年では、
“生成AI”の一種である
「ChatGPT」の登場により
社会に変革をもたらし始めています。

オンライン上にある情報であれば
たった数秒で質問に答えてくるほど
技術が進んでいるのです。

 

この生成AIの登場により、
医療の世界にも変革がおとずれ、
難病根治につながるのでしょうか。

 

最終的な判断は人の意志

生成AIにより、
質問に対する回答を
膨大な医学情報から即座に
提供することを可能とします。

医療提供者からの情報提供を
スムーズにすることが出来るのです。

病院の予約に何時間も待つこともなく、
在宅でも診療を受けられるような
時代も到来するのではないでしょうか。

しかし、課題はあります。

生成AIから提供された情報に
必ずしも信頼性があるとは限りません。

生成AIが参照した情報は
元は人間が生み出したものであるため、
誤りを含む可能性があるからです。

最終的に人間が判断するとなれば
結局のところ認識の偏りや曖昧さは
払拭できないと考えられます。

難病の原因が特定されていない今、
その診断を担うのにはまだ時期尚早
かもしれないのです。

 

ただ、
統計的な手法により、
病気になる未来を予測することは
出来そうです。

また、
従来のAI技術とは異なり、
生成AIは自ら学習し続ける
機能を有しています。

このことにより、
今まで人間が到達し得なかった
領域まで深く学ぶことができ、

未解明だった事柄について
解明される日がくるかもしれません。

 

AI技術はどこまでいくか

厚生労働省では令和5年度に
DX・イノベーションの推進として

「がん・難病の全ゲノム解析等の推進」
に95億円の予算を計上しています。

「がんや難病患者の診断、治療に役立つ
データが速やかに患者に還元されることで、
新たな個別化医療の実現に寄与する」

という想定のもと、
令和7年度からの事業実施組織の発足に
向けて進めていくとのことです。

(出典:厚生労働省
 「令和5年度補正予算案について」)

 

世界的にも、
患者ごとにゲノム解析を通じて
最適な治療を提供する“最適医療”が
最先端医療の一つとして注目されています。

分子レベルで最適な医薬品を
つくりだすことが可能となり、

-薬-STEP1でもお伝えしたように、
創薬に長い年月をかけることなく

効率的かつ適切に治療薬を生み出せる
未来が到来するかもしれません。

まるで夢のような話ですが、
理論的には完全に夢ではない
ところまで来ているのです。

ただ、
良いことだけがもたらされる
とは限りません。

人間が想像しうる範疇を
超えてしまったとき、

何が起こるかは
もはや誰にも分からない
んです。

 

 

どう在るのが適切なのか

科学技術が行き過ぎて
人の苦しみも増えてしまった、

だから、
昔のような生活に戻るべき、
と提唱する方もおられます。

しかし、
この世界の在り方となったいま、

昔のように戻るのは現実的では
ないと考えています。

であれば、
科学技術が発展を遂げた現代だからこそ、
自然界と上手く折り合う方法を模索する
ことも出来るのではないでしょうか。

そのために、
日々を過ごすことの大切さを
まず思い出して欲しいと感じます。

 


 

いかがでしたでしょうか?

今回お伝えした話にでてきた
“ゲノム”とは、

「遺伝子をはじめとする
 遺伝情報の全体」

を意味することばです。

難病には
遺伝的要因によるものもあると
言われていますが、

これはどういうことなのでしょう。

次回、STEP.7は
遺伝的に発症する難病の存在
をテーマにお話しします。

 

今回のお話は以上です。

最後までお付き合いいただき
誠にありがとうございました!